2016年12月17日(土)に日本科学未来館にて開催された『SAJ2016-スポーツアナリティクスジャパン2016-』が無事終了しました。当日は500名近くの方々にお集りいただき、今年も会場は独特の熱気に包まれました。
リオ五輪を終えた今年、3回目を迎えたSAJでは『BEYOND2020』をテーマに「テクノロジーとアナリティクスで拡がる日本スポーツ界の可能性」について各方面で活躍している登壇者の皆さんに様々な視点から議論していただきました。開会の挨拶では、日本スポーツアナリスト協会(JSAA)の渡辺啓太代表理事が、これまでのJSAAの歩みを紹介するとともに、SAJ2016を通して実現していきたい未来を参加者の皆さんと共有しました。登壇者だけでなく、聴講者の皆さんも一緒に作り上げて行くのがこのSAJの特徴でもあります。
初開催となった2014年から規模は拡大しても登壇者と聴講者の距離が近いイベントを継続しています。
スポーツ庁・鈴木大地長官の基調講演、リオ五輪では全日本柔道男子を史上初となる全7階級メダル獲得に導いた井上康生監督のトークセッションと今回は誰もが知っている方々にもお越しいただき、スポーツ界におけるアナリティクス・アナリストの存在感がより明確に示されたのではないでしょうか。*鈴木長官、井上監督のセッションを含めた各セッションのレポートは随時ご紹介していきたいと思います。
また今年はFBライブにて『スマホ時代のリーグマネジメント』のセッションを中継。アーカイブも残っているので、見逃した方は是非こちらからご覧下さい。
▶『スマホ時代のリーグマネジメント』FBライブ・・・JSAA FBページへの「いいね!」もお忘れなく!
昨年に続いて設けられたブース展示スペースには、プラチナパートナーのSAPジャパン社、ゴールドパートナーのLIGHTz社、アビームコンサルティング社はじめ、スポーツ界における最新のテクノロジーやデータ分析ツールが並び、参加者の皆さんも興味津々。また今回は卓球のリアルタイムトラッキングを体験出来るQoncept(コンセプト)社の『Qoncept 4D Tracker』、プロの投げる165kmのボールを打つ、捕る、VRでの野球体験が出来るBascule(バスキュール)社の『VR DreamMatch – Baseball』といった体験型ブースも設置。
鈴木長官にもVR野球体験をしていただきました。そして見事ホームラン!
こちらも2年目となったSAPスポーツアナリティクス甲子園では、パフォーマンス部門に加え、マーケティング部門を新設。今回は横浜マリノス株式会社さんにご協力いただき、データを活用して大学生のチームに経営課題に対するソリューションを提案してもらいました。発表の場には多くの方々が訪れ、この分野の注目度の高さも感じられました。学生の皆さんの発表には、キラリと光るものも多くありました。
3年目を迎え、徐々に規模も拡大するスポーツアナリティクスジャパン。リオ大会を終え、いよいよ2020年に向けて日本スポーツ界が大きな転換期を向かえる中、スポーツアナリティクスへの期待感の高まりを感じるイベントとなりました。日本スポーツアナリスト協会は益々スポーツアナリティクスの発展とその担い手となるスポーツアナリストの育成に貢献していきたいと考えています。
イベント詳細はこちら▶SAJ2016 -スポーツアナリティクスジャパン2016-
【SAPスポーツアナリティクス甲子園審査結果】
マーケティング分析部門
SAP賞
永田大貴(慶應義塾大学大学院理工学研究科)
テーマ「横浜F・マリノスホームゲームにおける観客増加施策の提案 〜アクティブな観戦者を狙った勧誘型キャンペーン〜」
日本スポーツアナリスト協会賞
後藤智紀、藤澤将広、森岡優輝、内藤宏明、高澤一平(同志社大学文化情報学部)
テーマ「地域差を考慮した観客数増加への施策」
パフォーマンス分析部門
SAP賞
常松一喜、守谷元宏、林高樹(慶應義塾大学大学院経営管理研究科)
テーマ「デッドボールによる打者への影響度測定」
日本スポーツアナリスト協会賞
松岡弘樹(筑波大学大学院)
テーマ「サッカーのトラッキングデータからの守備戦術プレーの達成度評価」
特別賞
森田隼司、土橋央暉(早稲田大学基幹理工学部)、伴地芳啓(早稲田大学基幹理工学研究科)
テーマ「タックルを中心にトライを防ぐ方法の提案」